住民発議による住民投票 & 無条件ベーシックインカム

CHダグラス『社会信用論』翻訳者・上岡みおが世界の賢人に学んだことをつづるブログ

カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(9ページ目)

上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(9ページ目)。

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画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy | International IDEA


ダイレクト・デモクラシー制度との関わり方

 

■ ダイレクト・デモクラシー制度を運営管理する

住民発議による住民投票、一般投票、参加型(協議型)方式など、ダイレクト・デモクラシーを適切かつ効率的に運営管理していくポイントは、事前準備を整えて不正を防ぐことと、追跡調査を実施することです。

 

ダイレクト・デモクラシーの制度は、そのプロセスを遵守し、正しく機能させねばなりません。あらゆる関連法規に精通していることも求められます。

本書を活用して、ダイレクト・デモクラシーの全体像を把握していきましょう。

 

■ ダイレクト・デモクラシー制度を作り上げる

住民が立法に参加できるルールを作成し、定義し、発展させ、調整していくことは、困難な仕事です。

 

参加型のダイレクト・デモクラシーによって実現させられる事とさせられない事を見極める洞察力と、開かれた精神が必要です。本書の助言に沿って行動していけば、ダイレクト・デモクラシー制度を改善させていけることでしょう。

 

ダイレクト・デモクラシー制度に反対する

本書では、住民が積極的に政治参加していくことや、参加型デモクラシーについて懐疑的意見をお持ちの方にとっても、有用な情報を提供しています。

 

それは、ダイレクト・デモクラシーの仕組みや、制度を運用していくときに遵守しなければならない点など、ダイレクト・デモクラシーの根幹となる情報です。

 

近年、世界各地で、現代社会に見合った制度としてのダイレクト・デモクラシーを求める機運が高まりつつあります。議論を深めていく際にお役立てください。


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上岡みおによる補足:

日本では、

・住民発議による住民投票
・議会で可決された法案の廃止、修正、調整、変更を求める一般投票
・ある法案を施行するために、住民の承認を得ることが、政府や自治体に法律で
 義務付けられている場合の強制的一般投票
・政府や自治体が住民に対して行う任意の一般投票(プレビシット)

このすべてについて「国民投票」と表記されることが多いです。制度も性質も異なるものを「国民投票」という言葉で一括りにしてしまうと誰もが混乱してしまいます。

9ページ目、上岡みおの訳文のように、「住民発議による住民投票」と「一般投票」が区別されているのであれば混乱しないでしょうが、両者がともに「国民投票」でくくられていたり、「多様な訳語があって統一されていない」という解説なしに読み進めてしまうと、混乱してしまいます。

概念を区別するための「名前」が必要です。


本稿で上岡みおが採用している名前、すなわち「訳語」は下記の通りです。

・住民発議権:国県市町村の各政治階層において、住民の側から議題を提案すること
・住民投票:住民発議された議題についての投票
・一般投票:既存または新しく可決された法の是非を問う、または修正を求める投票


※「一般投票」は、上岡みおが現時点においてベストと考える訳語ですが、個人発案による非公式訳語であることを、あらかじめご了承ください。

 

 


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