住民発議による住民投票 & 無条件ベーシックインカム

CHダグラス『社会信用論』翻訳者・上岡みおが世界の賢人に学んだことをつづるブログ

カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(6ページ目)

上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(6ページ目)。

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画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy | International IDEA


ダイレクト・デモクラシー制度:

住民発議、一般投票、そして新しい地平へ


住民が政治に直接参加できる制度は、下記の3種類に大別されます。

・住民が主導する住民発議権
・政府や自治体が発動させる一般投票
・参加型(協議型)の方法

1. 住民が主導するボトムアップ型の住民発議権

住民が自らの意思を表明し、それを政治に反映させる制度の最たるものは、住民自らが政治的議題を提案(住民発議)し、住民投票を行う制度です。

住民発議による住民投票制度が認められている国や地域では、住民が新しい法律を提案(憲法改正・法律改定なども含む)することが可能です。

住民投票のうち、議会で可決された法案の廃止、修正、調整、変更を求める投票を「一般投票」といいます。

いずれの場合にも、一定数の署名(通常は直筆署名が求められるが、電子署名が認められている場合もある)を集める必要があります。


2. 政府・自治体が発動させるトップダウン型の
    一般投票制度
 

政府・自治体は、特定の問題について一般投票を実施する義務、あるいは権限を有しています。

① 強制的一般投票:
ある法案を施行するために、住民の承認を得ることが、政府や自治体に法律で義務付けられている場合に実施されます。


② 任意的一般投票:
政府や自治体は、住民に対して、任意の一般投票を実施することがあります。プレビシットとも呼ばれます。

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上岡みおによる補足:

日本では、

・住民発議による住民投票
・議会で可決された法案の廃止、修正、調整、変更を求める一般投票
・ある法案を施行するために、住民の承認を得ることが、政府や自治体に法律で
 義務付けられている場合の強制的一般投票
・政府や自治体が住民に対して行う任意の一般投票(プレビシット)

このすべてが「国民投票」と表記されることが多いです。
それでは混乱するばかりです。

早ければ来年の2019年には、改憲にかかる「国民投票」が行われるかもしれませんが、
その「国民投票」は、(上岡みお訳では)「強制的一般投票」であり、「国民発議による国民投票」とは、似て非なるものなのです。